新卒から1年間、働いてみた。

やっぱり「会社」は向いてない。

新卒から1年間働いてみたけれど、辞めることになりました。

新入社員のみなさん、会社員2年目に突入したみなさん、会社を辞めよう辞めようと思いつつ辞められず憂鬱な気持ちでいるみなさん、ご機嫌よう。

 

突然ですがわたくし、新卒から1年とちょっとで会社を辞めることになりました!

 

理由は経営者の方針とわたしのやりたいこととのズレでしたね。

しかたのないことだと思います。

経営者はとにかくアナログで古い考えの持ち主で

「足で稼げ!飲んで仲良くなれ!根性みせろ!」と毎日大声で語りたがる人だったので、まぁわたしからすればすごく苦手なタイプです。

 

ちょっと入社当時から振り返らせてください。

 

 

【営業が嫌すぎる】

一応わたしは営業としてこの会社に入ったのですが、

あまりにも営業行為が嫌いすぎてこれ以上続けらんないなーとは日々思っていました。へこへこ頭下げてお酒ついで、おっさんの武勇伝聞いてニコニコしてる上司見て、「え?これが営業の仕事?むり!」と早い段階で思っていました。これが「あたりまえ」なのはもちろんわかるけれど、その「あたりまえ」がわたしにとってはあまりにも衝撃的で、気持ち悪くさえ感じました。

それでも、営業として採用してもらったんだしがんばらなきゃなーと、最初の半年くらいはそれなりに営業をしていました。上であげた接待みたいなことはせずに真面目にコツコツと…という営業の仕方でしたが、新卒にしては上出来な売り上げを一年間で出せたのではないでしょうか。

 

しかし、この活躍が逆に経営者の期待を過度に上げてしまったようで、

「よしこの調子だ!売り上げ売り上げ!来年は2倍だ!」と、何の根拠もなく伸びていく売り上げ予測にあーーこれはむり!と、完全にやる気をなくしました。やればやるほど、苦しくなっていくんですよね。嫌いなことを無理してやり続けるってこんなに苦痛なんだと実感しました。

仕事環境も、お世辞にもいいとは言えない環境でした。同期も若者も女もわたしひとりしかいない環境の中、モチベーションなんてものはやはり保てませんでしたね。尊敬できる営業マンとか上司とかいなかったですし、何より意見交換のない職場ってことが肌に合わな過ぎました。何か発言すると、「自己主張するやつは組織から嫌われる。右に倣え」って言われちゃいますし。

 

 

【営業をすることをやめました。】

そんなこんなで完全に心を閉ざし、わたしは営業を全くしなくなりました。社内マスコット!

営業をやめて晴れて社内ニートとなったわたしは、勝手にweb事業部(仮)を立ち上げ

主に会社のwebコンテンツ制作(ネットショップ的なやつです)に時間を費やしていました。もともと、「なんで営業やってるんだ?」ってくらいインドア派なわたしにとって、webコンテンツの制作を自分の裁量でバリバリすすめていけることはたのしかったし、(もちろん難しいことも多々あったけれど…)なにより自分の得意な分野、好きな分野を活かして仕事につなげられていることが最高に快感でした。

 

【経営者の方針と、わたしとの間のズレ】

ただし。web屋はいらない。

これがわたしの会社の考え方でした。わたしは、自分のできることを最大限に活かしながら2、3年後の利益を見越してwebコンテンツつくりに励んでいたのですが、経営者はアナログ人間なので「なにパソコンで遊んでるんだ」と怒り心頭。

君は営業ができるのになぜやらないんだ!パソコンばっかじゃないか!って。

まぁそうだよね。営業として入れた子が突然営業やめてweb屋になったら困っちゃうよね。この会社の「古臭さ」や「アナログ気質」を危惧して、唯一の若者であるわたしがそれを一蹴してやろうと意気込んでいたのですが、やはり会社の方針がある限り好き勝手はできないようです。組織の不自由さを知った、春。

 

このままこの会社にズルズルいて、貴重な時間を無駄に浪費したくなかったので、経営者と上司とわたしとで話し合いの末、「やめます」と言ってしまいました。

このままわたしが嫌々営業を続けていても、双方にとってメリットがないですし。会社は営業と金が欲しい。わたしはイラストなり文章なりwebなり、コンテンツ制作がしたい。このズレはもう埋められないなと感じ、今回の結論にいたりました。

 

【これからどうするか】

しばらくニートになろうと思います。転職はいつでもできるっしょという謎の自信があるので今はしません。ニートやりながら、有益なことができればいいなぁ。

世の中自分にすこしのスキルと謎の自信さえあればどうとでもなるのではないでしょうかね。

 

辞めたい人は辞めるのがいちばん。

合わないなーって思いながら仕事続けてても、何にもならないと思います。

好きこそ上手なれ、適材適所。もっと羽伸ばしながら仕事ができればいいのにね。

組織は、それがなかなか難しい。

「みんな我慢しながら仕事やってるんだよ」ってドヤ顔して説教するおとなが少しでも減りますように。

「今どきの若いやつは」と言いたいおじさんおばさん。

ええ、よく言われます。

 

「いまどきの若い子は」

職場には若い人、わたししかいないので

おじさんたちの非難はわたしひとりで受けることになります。

結構イラッときます。はい。

 

 

「いまどきの若い子」ということばを使うあなたたちは

覚悟はあるのだろうか?

 

「時代錯誤のおじさんおばさん」と言われる覚悟が。

 

 「いま」を否定して過去に固執することって”ダサい”と思うんですよね。

ゲームのルールが変わったのにも関わらず

律儀に以前のルールを守っているようなものです。

 

 「LINE」がよくわからないから って

「LINE」そのものを執拗に非難するおばさんとかいるじゃない。

 

 「最近の子はいつもこれ(スマホの画面を指で滑らす動作)ばっかよねー」

って。

 

おまえそれ使ったこともないくせによく批判できるなと

感心してしまいます。

 

わからないものは、非難してしまえば確かに楽でしょう。

なぜなら、自分自身ができない・わからないという事実を

正当化できますもん。

 

そうやっていつまでも

「俺たちの、わたしたちの生きた時代」を懐古して

「昔はこうだったのに」とか言っていると

いつのまにか時代から置いてけぼりになりますよ?

 

 

環境も文化も言語も

 時代が進むにつれ変容するもの。

その変化を受け入れられずに「いまどき非難」をしていて

恥ずかしくないの?

 

 

と、THEいまどき代表のわたしは思うのでした。

 

 

 

 

「高卒」と「大卒」

例外があることは重々承知だし、

わたし自身がみずから「高卒だから」と人を見下すことはないと思う。

 

ただ、わたしの職場では少なからず

「高卒」と「大卒」の間にはおおきな”ミゾ”がある。

 

**********************

 

わたしがこの会社に入って間もないころ

直属の上司からこんなことを言われた。

 

どうだ大卒、高卒が上司な気分はよぉ~(ニヤニヤ)

 

上司はものすごく楽しそうだった。

 

正直上司が高卒か大卒かなんてどうでもよかったし

そんなことよりも仕事を覚えることで精いっぱいだたったわたしにとって

まったくもって予想外で「やぶへび」な質問だった。

 

「質問の意図がわからないのですが。」

と冷たく答えたかったけれど、あとあと面倒なので

「えーそんなのぜんぜんかんけいないですよーーー!(きゃぴっ)」

こんなかんじで切り抜けた記憶がある。

 

おそらく、自分のコンプレックスの矛先である

「大卒」よりも、立場上「上」にいることが

楽しくて仕方がないのだろう。

そんなことを考えた。

 

********************

 

その後も、「高卒」の上司たちは意味不明なことを何度も口にした。

 

大卒は「無駄なことばかり」知っているんだね~

大卒って、「経験値」がないじゃない?おれらは経験豊富だからさ~

大卒なんだから、「優秀」なんでしょう?

大卒なのに、こんなことも知らないの?

 

大卒は、大卒は、大卒は……

 

こんなことを毎日のように言われ

沸点の低いわたしの怒髪が天を衝かなかったのがおどろきだ。

会社に入りたてのわたしはそうとう我慢をしていたんだと思う。

 

 

明らかに目の敵にされている。

 

ちょっとでも上司が知らないことばを使うと

「でたよ高学歴アピール」と罵られ

(ちなみにわたしはいわゆる高学歴ではない。)

 

上司が書いた文章の校正作業をすると「こんなになおせねーよ」と文句を言われ

(だって文章が支離滅裂で直さざるをえないんだもん…)

 

逆にわたしが知らないことがあると、

嬉々として「こんなこともしれないの??(笑)」と、上機嫌。

僕らは君みたいに「優秀」じゃないからさ~という類の嫌味はしょっちゅうだ。

 

 

 

劣等感とは恐ろしいものだ。

ああ、この人たちは「大卒」という生き物に嫉妬しているんだ。

だから「大卒」を叩くことで自分自身のなけなしの自尊心を保っているのだろう。

 

 

*********************

 

自分たちとカテゴリの違う人間を叩くことは楽しいことだ。

だからあえて人間は何かしらの「敵」を仮構し、それを叩くことで自分自身の正当性を主張したがる。

その「敵」が、この会社の枠組みではわたしという「大卒」だったみたいだ。

 

 

きっとこの「高卒」と「大卒」の対立はどの職場でも少なからずあるんだろうなーとは思う。少なからずわたしの職場では「高卒」と「大卒」はおたがい歩み寄れない。

ハリネズミのジレンマ

 

上司と良好な関係を築いてみたいなぁなんて

考えたことは何度もあったけど

叶わなそうだったので

早々に諦めたわたしでした。 

 

 

同じ環境で生きてきた人や同じ価値観を持った人が

近くにいないって

 

 思った以上に大変なことなんだよね。

 

 

 

新卒から1年間、「会社」で働いてみた。

考え方が、ひねくれにひねくれている。

 

そんな私が、一年間も「会社」という組織に属して右に倣えをしているというのは、当事者である自分自身がいちばんおどろいている。

 

思えば一年前の大学4年生のとき、ゼミに熱中し就活をまったくせずに卒論に明け暮れていた。

 

さて進路はどうするか、そんなことを考え始めたのは卒業式あたりだった。

大学院にすすんで勉強したい気持ちは強かった。

しかし、いわゆる世間体に負け、結局「とりあえず正社員」という道を選択してしまったのだ。

 

新卒一括採用という闇に包まれているこのご時世、大学4年生の2月後半に「新卒」の採用を行っている会社などそうなかった。

 

しかたがないので、中途採用サービスの中から「新卒も歓迎」の記載がある企業の中から適当に応募し、内定をいただいたわけだ。

 

「とりあえず正社員」のはじまりだ。

 

************************

 

とても小さく、古くさい会社だ。

 

年齢層の高いおじさんだらけ。

 

 

ゆとり世代」と揶揄される若者はわたしひとり。

「女」はわたしひとり。

「大卒」もわたしひとり。

 

 

同期がいないこと、同じ価値観共有できる仲間がいないこと

まともな話ができる相手がいないことは思った以上に苦痛だった。

 

「若い新卒女が入ってきた」というだけで、

さびれた職場は異様な昂揚感に満ちていたし、

わたしの一挙一動が、おじさんたちにとっては物珍しく映り、

常に好奇心に満ちた視線に晒され続けていたのが何よりも不快であった。

 

最初のうちはそんなおじさんたちのご機嫌取りもがんばっていたし

おじさんたちと壁ができないように、

「えー!そうなんですかぁ!」「すごいですぅー!」と媚態を使っていた。

 

おじさんたちは上機嫌でセクハラパワハラし放題。

お局さまは嫌味をチクチク言い放題。

 

だんだんわたしは耐えられなくなり、

常に吹き零れ寸前のヤカンのように、

いつ爆発してもおかしくない状態にあった。

 

そんな精神状態が続き、ある日突然スイッチが切れたかのように

媚態を使わなくなった。(というより、精神的に余裕がなくなり使えなくなった。)

 

上司たちお得意のイジリもシカトし始めた。

上司のくだらない話には一切笑わなくなった。

 

精神衛生上、これがいちばん楽だ。

 

おかげさまで、「新卒女」は「腫れ物」に昇格した!

 (ててててーてーてーてっててー!)

 

***********************

 

正直、こんなくだらないおじさんたちのために精神をすり減らしてばかばかしい、と、

とっくに会社をやめようと思っていた。

もともと社会が求めるような「素直・真面目・謙虚」とは、

日本とブラジルほどかけ離れているわたしである。

 

それでは、なぜ辞めないのか。

仕事自体はそんなに嫌いではないし、自分の裁量で仕事を進められるのが快適だった。

残業もほとんどなかった。

そして何よりも、自分が身に着けたいと考えている力をつけられる環境・設備が

十二分に整っていた。

勉強をしながらお金がもらえる環境は、今の私にとってありがたい。

将来どう生きるにせよ、資本主義である限りお金は必ず必要になってくる。

 

おじさんたちがくだらない猥談をしているあいだ、

わたしはいつ会社をやめても生きていけるようにスキルを磨き勉強し続けている。

 「コミュニケーション能力」とか反吐がでるような抽象的なものではなく、

属会社のスキルではなく、どこでも通用する目に見える力はつけておいて損はないはずだ。

  

 

今は会社が従業員を使い捨てにする時代であり

従業員が会社を使い捨てる時代でもある。

終身雇用制度はとっくに死んでいる。

 

**********************

 

ここは、そんな境遇に置かれているわたしの日々を綴る場所だ。

会社に対する疑問や、等身大の自分が感じたことなど。

稚拙ながらも、共感してくれるだれかがいますように。